コラム

「初めて来た時から小豆島に住んでいけるっていう直感が湧いてきたんです」
小豆島ヘルシーランド 高野奈海さん

7月31日に西日本放送ラジオ「人で見つけよう香川の仕事」の第7回が放送されました。このコーナーは香川ですてきに働く「人」をゲストにお呼びして、お仕事内容やきっかけ、やりがいなどを伺っています。実際に働く人のお話を紹介することで、香川での働き方の多様性を感じていただくと同時に、「この人と一緒に働きたい」や「この人のように働きたい」と感じるきっかけになれば嬉しいです。

今回は小豆島ヘルシーランドで働く永井常務と農園担当の高野さんにお越しいただきました。瀬戸内海に浮かぶ小豆島でオリーブの栽培から研究開発、化粧品・食品などの製造販売まで行っている会社で働くお二人に、会社の取り組みや島で働くことの本音について伺いました。

一同 永井さん、高野さん本日はよろしくお願いいたします。

永井高野 はい、よろしくお願いいたします。

熊谷 小豆島ヘルシーランド株式会社ってどんな仕事をされているんですか。

永井 最終商品はオリーブの化粧品を主に作っております。オリーブと言うと食用のオリーブオイルをイメージされることが多いのですが、当社の場合は化粧品がメインで、基本的にはお顔に塗る美容オイルを作っております。自社で農園も持っており、オリーブの生産から加工、通信販売でお客様にお届けするというところまで一貫して行なっている六次産業の会社です。今年で33年目を迎えます。

亀谷 これまでオリーブは食用が主流だったと思うんですが、オリーブを使った化粧品が人の肌にも馴染むということで全国的にも注目されてますよね。

永井 はい。小豆島にはオリーブの会社がたくさんあるんですが、どの会社さんもすごく頑張っていて全国から注目されるようになりました。

熊谷 素晴らしいですね。高野さんは農園担当ということですが、普段はどんなお仕事をされているんですか。

高野 昨年新卒で入社させていただき、農園を担当させていただいてます。普段はいわゆる農業をしてまして、今日も午前中はオリーブのお世話をしてきました(笑)。

亀谷 連日暑い日が続くので大変でしょうね。学生時代から農業について学んでいたんですか。

高野 はい、高校は農業高校で大学では栄養学を学んでました。食物や農業についてとても興味を持っていたんです。その観点から会社を探していた所、当社を見つけたんです。

亀谷 なんだか高野さんは笑顔が素敵ですねぇ。きっと今のお仕事が充実しているなんでしょうね。

高野 え、あ、ありがとうございます(笑)

熊谷 高野さん出身はどちらなんですか。

高野 出身は琵琶湖のある滋賀県出身なんですが、小学校から大阪で暮らしていて大学も兵庫県だったので、関西が長いですね。

亀谷 関西だったら小豆島は距離的にも近いですが、小豆島についてはどんな印象をお持ちだったんですか。

高野 実は小豆島についてほとんど知らなかったんです(笑)。もちろん名前は知っていましたが、どんな場所かを知ったのは当社を知ってからですね。当社に来るために初めて小豆島に来た時に「こんなに近くにこんな素敵な場所があったのか」と衝撃を受けたのを覚えています。

熊谷 そうだったんですね。きっと農園のお仕事は大変なことも多いと思いますが、いかがですか。

高野 そうですね。収穫時期はやっぱり忙しいですね。皆さんがオリーブ摘み体験などから連想されるイメージに比べるとかなり大変な現場だと思います。斜面に脚立を立てたり、重たい物を持つこともありますから。


ヘルシーランドの自社農園の一部。広々と気持ちが良い場所にあります。

亀谷 私も毎年オリーブの手摘み体験やらせていただいてるんですが、とても大変な作業だなぁという印象持ってます。1日どれぐらいの量を収穫するんですか。

高野 摘み取り方によりますが、多い時は1時間で20kgほど収穫する時もあります。実の色や成熟具合を見分けながら丁寧に行う場合は1時間で6kgほどですね。もちろん大変な作業なんですが、大切に育ててきたオリーブを収穫できる楽しい瞬間でもあります。10人ほどのスタッフでこうした農園作業を行なっています。

熊谷 そのうち女性のスタッフはどれくらいいらっしゃるんですか。

高野 ベトナム人の実習生を含めて4人の女性スタッフがいます。

永井 加工工場や企画販促の部署も合わせると全体の7割以上が女性ですので、多くの女性に活躍していただいている会社です。

亀谷 化粧品の販売は広告やパッケージなども重要ですから女性の感性が大切でしょうね。

永井 はい、やはり女性が使うものですから、女性に活躍していただきたいと考えています。


多くの女性が活躍する小豆島ヘルシーランドの仕事風景

熊谷 高野さんは小豆島ヘルシーランドの良い所ってどこだと思いますか。

高野 自由度が高い所がとても魅力的だと思います。新人でもベテランでも分け隔てなくお互いに意見を言い合える環境にありますし、新しいことにも挑戦させてもらえることが多いです。若い人にとってはとても魅力的な会社だと思います。

熊谷 そうした自由度の高い雰囲気というのは会社として意識されていることなんですか。

永井 そうですね。経営者が基本的に現場に任せるスタンスなので、任された現場がそれぞれ考えて仕事をしています。社長が社員の意見に対して基本的には「いいね」とおっしゃってくれるので、アイディアは通りやすい会社だと思います。

熊谷 若い人がやりがいを感じやすそうですね。

秋吉 私が会社に伺った時は、社長と社員がとてもフランクに話している様子が印象的でした。むしろ社長が若干イジられているというか…(笑)。社長の発言に社員の皆さんがツッコミを入れて場が和むような場面があって、和気藹々としている雰囲気をとても感じましたね。また永井さんが「うちの会社には変な人が多いんですよ」とおっしゃっていたのが、会社の楽しい雰囲気を表していて印象に残っています(笑)。

永井 そうですね(笑)。県外からの移住して働いている方もいるので、個性的で面白い社員が多いです。

熊谷 どのくらい県外から移住してきた方はどれくらいいらっしゃるんですか。

永井 社員全体の3割ぐらいが県外の方なんです。当社は移住手当のような金銭的なサポートもありますし、家探しのお手伝いや、家が見つかるまでの間は自社の宿泊施設に滞在していただくこともできるようにしています。長い人で3ヶ月ほど泊まりながら物件を探していたという人もいます。色んな形で移住支援をさせていただいてますね。

亀谷 高野さんも実際に小豆島に移住してきた1人だと思うんですが、小豆島に住んでみていかがですか。

高野 小豆島、大好きです。会社に魅力を感じたので島に来たのですが、初めて島に来た時から「小豆島に住んでいける気がする」っていう直感が湧いてきたんです。スーパーも近いし、病院も近い。普通に生活する上で不便は感じません。まぁ居酒屋が少なかったり、映画館がなかったりと遊ぶところは多くないですが、私的にはそんなに不満はありません。

熊谷 島自体が好きなことはとってもいいことですね。これからも長く小豆島で暮らしていって欲しいですね。最後に皆様から一言ずついただいてお終いにしたいと思います。

永井 今日は本当に良い機会を与えていただきましてありがとうございました。小豆島ヘルシーランド、ちょっとでも注目してもらって、たくさんの方と一緒にお仕事できたら嬉しいです。今後ともよろしくお願いいたします。

高野 緊張してたんですけど、島のこととかオリーブのこととか好きなことをたくさん話せて嬉しかったです。会社自体もすごいい会社ですし、オリーブの仕事も楽しいので、よかったら来てほしいなと思います。小豆島はすごい素敵な場所なので、旅行にも是非来てください。

秋吉 ヘルシーランドさんは島好きな人はもちろんたくさんいますが、仕事を一生懸命に取り組む人もたくさんいる印象があります。皆さんオンオフの切り替えをきちんとしながら生き生きと働かれてますので、ご興味ある方はぜひ一度ご連絡いただければと思います。

亀谷 本当にお二人とも生き生きとされていて、内面からヘルシーな感じしますね。皆さん本日はどうもありがとうございました。

一同 ありがとうございました。