中の人日記

「 ブラック企業 で笑う人、ホワイト企業で泣く人」
ヒトデの中の人日記

これまで300人以上にインタビュー し、色んな暮らし方や生き方に触れてきたヒトデの秋吉が綴る日記です。どうぞご覧ください。読んでくれた方の「働く」という価値観の幅が、ちょっとだけ拡がるかもしれません。

 

今の日本の働き方ってどうなのよ?/ブラック企業で笑う人。ホワイト企業で泣く人。/みなさんの軸とヒトデ

 

今の日本の働き方ってどうなのよ?

「一億総活躍社会」の実現に向けた取り組みが働き方改革らしいです。その背景には労働人口の減少や長時間労働、少子高齢化、労働生産性など、日本の労働環境を取り巻く様々な課題あるそうな。こうした労働環境を是正すべく、多くの企業が時短勤務や賃上げ、非正規雇用の処遇改善などに取り組んでいます。要するに「今の日本の働き方ってどうなのよ?」「社会課題を見つめながら、私たちの働き方を見直そう」という動きが働き方改革なんだろうと思います。

ブラック企業で笑う人。ホワイト企業で泣く人。

なんだか他人事のように書いてますが、本来は全部自分事のはず。でも、どこか他人事。分かっちゃいるけど、他人事。私の他にもこうした人は、案外多いのではないでしょうか。働き方改革なんぞ何処吹く風、という人。それもそのはず、地方の企業、とりわけ中小企業においては、まだまだ働き方改革に着手できている企業は多くありません。働き方改革の先進事例としてメディアなどに取り上げられる企業の多くが、上場企業や外資系などの大企業。地方の中小企業の事例はごく僅かです。全企業のうち99.9%が中小企業で、全従業員の85.2%が中小企業に勤めている地方において、いわゆる働き方改革を実感できる機会はまだまだ多くないのが現実です。

「都会は良くて、地方はダメ」「大企業は良くて、中小企業はダメ」働き方改革を軸にしたこうした比較をしたい訳では決してありません。むしろその逆。他人が設けた軸で会社の良し悪しを比較することにあまり意味は無いと考えています。もちろん、働く時間は短い方がいいですし、お給料も貰えるものならたくさんもらいたいと思うのは当然。でも、それだけが人が生き生きと働くための条件ではないはず。その証拠に、働き方改革とは縁遠い地方の中小企業で働いている人の多くが生き生きと働いています。逆に、処遇が整った企業の中にいながら、悶々とした気持ちのまま働いている人もいます。「生き生き」と「悶々」の間には何があるのでしょうか。いわゆるブラック企業で笑う人と、いわゆるホワイト企業で泣く人の間には何があるのでしょうか。

みなさんの軸とヒトデ

簡単な問いではないのでしょうし、答えも一つではないんだろうと思います。それでも多くの人の話を聞いていると、「これかなぁ」と思える答えに巡り会うことができました。それは「自分の軸で会社を選ぶ」ということ。もちろんその軸がお給料でもいいし、時間でもいい。「大好きな洋服に関わっていたい」でも「この人たちと一緒に仕事したい」でもいい。理由はなんであれ、自分の頭で考えて居場所を選んでいるか、ということが泣く人と笑う人の違いを生み出しているような気がするんです。自分で選ぶ。簡単そうに聞こえて案外難しい。親や先生、友達の軸が自分のそれにすり替わっているケースも少なくありません。「働き方改革」や「ブラック企業」という言葉がメディアに取り上げられ、自分の目で見たこともない会社の良し悪しを分かった気になれるほど、情報が溢れています。自分の目で耳で捉えて、自分の軸で考える。そうして選んだ居場所はきっとみなさんにとってステキな場所になるんだと思います。ヒトデはそんな皆さんの居場所選びを隣でサポートしたい。一緒に悩んだり、一緒に勇気を振り絞ったりしながら、皆さんの軸探しをしていきたい。他人や世間が作った価値観の幅に捉われずに、みなさんの居場所を見つけたい。「働くという価値観の幅を拡げる」これが弊社のビジョンです。そして、これが、私たちなりの働き方改革です。

(2018/6/19 秋吉直樹)

引用
首相官邸(http://www.kantei.go.jp/jp/headline/ichiokusoukatsuyaku/hatarakikata.html)
日本公庫総研レポート(https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/soukenrepo_15_06_09.pdf)