求人

「働く人への応援歌として記事を書く」
朝日オリコミ四国 鎌田佳子さん

私達は、生きていく上であらゆる出来事を経験するけれど、その経験を直接的に将来に結びつけることは、実は難しい。『あの経験って意味あったのかな…』そう自分に問いかけたことがある人も少なくないはずだ。今回の取材したのは、『出会いを出会いで終わらせない』、そんな力を持つ女性だった。

経営者が心を開く、不思議なヒト自分は会社の入り口という意識応援歌どんな立場であれ対等私、満足しないんですよねヒトコト

経営者が心を開く、不思議なヒト

高松市の中心部から車で10分、国道11号から一本裏に入った住宅街。株式会社朝日オリコミ四国は、そんな静かな場所に田んぼと並んでひっそりと佇んでいる。その名のとおり、折込広告を取り扱う会社だが、その傍ら出版事業にも力を入れている。主な刊行物は、四国経済界の今を伝える『ビジネス香川』。こうした静かな風景から、最先端の情報が発信されているとは少し驚きだ。今回は、朝日オリコミ四国で副編集長を務める鎌田佳子さんにお話しを伺うことができた。

鎌田さんは、『ビジネス香川』が発行されるまでの一連の業務に携わっている。当然、第一線で活躍する経営者達への取材も担当するわけだが、「私、ほとんど緊張しなくて、社長さんであっても自然体で話せちゃいます(笑)」とのこと。確かに鎌田さんは、堂々としていて落ち着きがある。でも、どこか肩の力が抜けているような…何だか、一緒にいて落ち着く、不思議な雰囲気の女性だった。百戦錬磨の経営者達が、鎌田さんに心を開いてしまうのも、何となく分かる気がする。

自分は会社の入り口という意識

そんな鎌田さんは、変わった経歴の持ち主だ。「元々、大学を卒業してからは、3年間高校の国語の教員をやってたんです。色々なことがしたいなって思って…教員を辞めた後に世界一周旅行に出かけました」ひょうひょうとしているようで大胆、意外な一面に少し面食らってしまうが、鎌田さんはさらにこう続ける。「船で世界一周をしたんですけど、そこで、船内新聞のボランティアスタッフになりました。船内の講座だったり、寄港地の体験記だったりを書いていましたね。その経験が面白くて、帰国したら文章を書く仕事か、国際貢献に関する仕事がしたいな、と思うようになってました」帰国した鎌田さんは、希望どおり編集専門の企業に就職し、記者・編集者としてのキャリアをスタートさせる。そして、その数年後、縁あって、今の朝日オリコミ四国に辿り着く。


世界一周旅行時の鎌田さん

「今の仕事は、とにかく、色々な人の話を聞けるのがすごく面白いです。誰と会っても感動するし、勉強にもなります。毎回新しい発見があるって感じですね」仕事のやりがいをこう話していた鎌田さんは、さらにこんなことも言っていた。「取材中は、『自分は朝日オリコミ四国の入り口なんだ』っていう意識で、お付き合いが長く続くようなコミュニケーションを心掛けてます」その先に何かないかー。多分、鎌田さんは常にそう考えて生きている。忙しく働いていると、目の前のことをやり過ごすだけで精一杯になってしまいがちだが、彼女は、そこだけに没頭したりはしない。周りの人よりも、少し遠くを見ているのかもしれない。

応援歌

プライベートでもその姿勢は崩れない。「仕事もプライベートもあまり境目が無いですね。なんでも仕事に繋がると思ってます。薦められた本があれば、それを読んだり…後は、ヨガやったり、ジャンべっていう民族楽器の太鼓叩いたり(笑)色々やってますね。最近の土日は、文章の勉強のために、東京で開かれるセミナーに参加してます。私、満足しないんですよね。もっと成長できるんじゃないか、仕事でもっと何かできるんじゃないかって。ビジネス香川が発行されれば、モノとしては完結するんですけど、もっと上手く書けたんじゃないかなって、毎回思います」ストイックな言葉とは裏腹に、仕事に追われている様子を全く感じない。この人は、何かを追い求める生き方が好きなんだろうなー。率直にそんなことを思った。

 

 

常に前進しようとする鎌田さんに、少しだけ意地悪な質問をしてみた。経営者の方達みたいに、立派な人と会うと、自分と比べちゃって落ち込んだりしませんかー?こんな質問にも、鎌田さんは、素直に答えてくれた。「そうなんですよ。皆さん立派で…嫌になりますよ。立派な人に会いすぎると、『あー私ダメやな』って。よく打ちひしがれてます(笑)」第一線で活躍する経営者達は、パワフルでストイックな人物ばかり。鎌田さんが、そう思ってしまうのは仕方ないだろう。しかし、鎌田さんは、この自己嫌悪でさえも自分の哲学に昇華してしまう。「でも、どんな仕事であれ、立場であれ、生きていく上で大切なことって一緒なんじゃないかな。もちろん紙面に登場するのは、社会的に立派な人達ではあるんですけど、その人達が心掛けていることが、みんなへの励ましであったり、アドバイスであったり…きっと生活のエッセンスになると思うんです。私としては、働く人への応援歌として記事を書いているつもりです」

どんな立場であれ対等

多くの経営者と向き合ってきた鎌田さんは、コミュニケーションの場面でも、「どんな立場であれ対等」と感じているという。「『相手の気持ちを汲んで、尊重する』、人と人の間で生きていく以上、どんな人にとってもその大切さは変わらないですよね」鎌田さんの、このコミュニケーション哲学は、社内での立ち振る舞いにも存分に発揮されているように見えた。社長に対しても臆する様子はあまりない。「基本的に会議での議論を大切にしている会社です。私も自分の意見は言うようにしてます。意見をはっきり伝えられる人がうちの会社には向いてるんじゃないかな」

ここで、朝日オリコミ四国の社風についてさらに掘り下げてみた。「仲の良い職場だと思います。マラソンやってる同僚の応援に行ったりとか、みんなで食事に行ったりとか。そういう機会は多い方じゃないかな」鎌田さんの言うとおり、この日も職場は和気あいあいとしていた。特に、女性同士が楽しそうに話している姿が印象的だ。社員のタイプとしては、指示待ちではなく自分で目標を立てて、そこに向かって取り組める人が多いですね。あとは、色々なことにチャレンジできる会社だと思います。取材や記事の内容も大事なんですけど、広告収入あっての紙面なので、そこも考えなきゃいけないんですね。難しいところなんですけど…、企画からクライアントの獲得まで、全部自分でできるので、完成した時のやりがいは大きいですよ」記者としてのスキル…営業力…読者の目線…記事をひとつ書くのにもあらゆる要素が絡んでくる。朝日オリコミ四国では、ただ黙々と文章を書く職人よりも、バランス感覚に長けた人物が重宝されるのかもしれない。鎌田さんの話を聞いていると、そんな社風が垣間見えた。

 

 

私、満足しないんですよね

人生に無駄なことはない、と人はよく言うが、鎌田さんと話していると、無駄にしないかどうかは自分の意志でコントロールするものなのだと気づかされる。『出会いを出会いで終わらせない』、そんな人生を続けるのは、想像以上に大変だ。「出会った人とか言葉とか、忘れちゃうこともありますよ(笑)」と鎌田さんは言っていたが、それでも、出会いを自分に還元する勤勉さと力強さが、人一倍であることには変わりない。

大人になると、新しい何かを自分の中に取り込むのに、とてつもなく気力と体力を使うようになる。例えば、好きなアーティストの新曲を覚えるのだってしんどい。おじさん達が、カラオケで古い曲ばっかり歌ってしまうのも、きっとそういうことなんだと思う。それはそれで居心地が良いのだが、いつまでも好奇心と貪欲さを持っている人の人生の方が、やっぱり張りがあってワクワクする。実際、鎌田さんの人生は何だか楽しそうだ。満たされるだけが幸せではない。「私、満足しないんですよね」、鎌田さんはいくつになってもそう言ってワクワクしているんだろうなぁ。気のおけない仲間との集合写真で、ひときわ楽しそうに笑う彼女を見てそんなことを思っていた。(18/7/15 岡安早和)

この記事を書いたヒト

岡安 早和(おかやす さわ)さん
大学卒業後、企業の法務部にて勤務し、転勤族の夫との結婚を機にライターに転身。「とらわれない働き方や人生を伝える」をモットーに取材を続けている

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